目次

電力自由化とは?

現在ニュースで話題の電力自由化とは?

これまで、一般家庭などで電気の供給を受ける場合、

契約できる電力会社は地域ごとに決められていました。

しかし、2016年4月からはじまる電力自由化によって、

一般家庭などでも複数の電力会社から選べるようになります。

2016年1月から予約が開始されます。

 

現在このトピックは、各メディアでたくさん扱われるようになりました。

メディアでは、「電力自由化」というワードがよく使われていますね。

 

2016年4月からスタートする電力自由化は正確には、

「電力小売全面自由化」というワードがより適した言い方です。

電力自由化という動き自体は、

長い歴史をかけて実現がなされているものです。

順を追って説明させて頂きます。

 

電力小売全面自由化で何が変わる?

私達一般消費者にとって一番大きなメリットは、様々な料金プラン・サービスを受けられるようになる点です。

大きくは、下記のような動きが考えられます。

既に電力小売に参入する各企業がこぞって新プランを大々的に宣伝しているのを、

メディアで見かけることも多いかと思います。

  • 時間帯別料金などの各家庭のライフスタイルに合わせた料金メニュー
  • セット割(電力+ガスや電力+携帯など)、ポイントサービス(Tポイントなど)、省エネ診断サービスなどの新サービスの登場
  • 再生可能エネルギー発電中心のサービス
  • 電力の地産地消(近所で発電された電気が購入可能)

海外の電力自由化動向はどうなっている?

あくまで直近のメディアの報道傾向ですが、

各電力小売参入の各企業がどのような料金プランを提供するかという点に

フォーカスした報道が多くなり過ぎており、

グローバル視点で比較した報道は少なくなっているように感じます。

 

電力自由化を先進国で比較した際、日本は全面自由化されるのが遅い国と言えます。
例えば主要国では、

イギリス・ドイツ・オーストラリア・アメリカ(テキサス州など。自由化有無が州による)・フランスでは、

約10-15年前に既に電力全面自由化が実現されています。

 

各国の電力自由化後の状況はどうなのでしょうか?

電力自由化後に、電力会社を変更した人の割合は、各国で大まかに下記の通りとなっています。

  • イギリス、オーストラリア、・アメリカ(テキサス州) 約40-50%
  • ドイツ 約15%
  • フランス 約5%

出典:Ofgem(イギリスガス電力市場規制庁)
各国で状況が様々であることが分かります。

例えばフランスが極端に電力会社の変更率が少ないのは、

自由化以前からEDF(国有フランス電力公社)という企業が

発電(つくる)・送配電(とどける)・販売(うる)の業務を独占的に行っており、

電力小売全面自由化後も、

発電(つくる)と送配電(とどける)をEDFが変わらず独占的に行っており、

結局EDFが一番安い電力を調達出来る状況だったという背景があります。

(出典:電気事業連合会 –フランスの電気事業-)

 

2.電力自由化の背景・歴史について

前章では電力自由化、

すなわち「電力小売全面自由化」についてご紹介をさせて頂きました。

 

「電力小売全面自由化」は、

日本が押し進めている「電力システム改革」の一部であるということをご存知でしょうか。

 

電力システム改革は、下記の3つを大きな柱としています。

1.広域的な送電線運用の拡大

2.小売の全面自由化

3.法的分離による送配電部門の中立性の一層の確保

 

本章では、自由化の背景としてこの

「電力システム改革」について順を追ってご説明させて頂きます。

 

広域的な送電線運用の拡大

「電力システム改革」自体が、

東日本大震災時に浮き彫りになった日本の電力関連の様々な課題が発端となっていますが、

特にこの「広域的な送電線運用の拡大」という目的は、

東日本大震災時の教訓が特に反映されている取り組みであります。

 

大震災時、電力についてどのような問題が生じたでしょうか?

先ず、送配電網の不具合により、大規模な停電が生じました。

しかし、そもそも福島原子力発電所の事故を発端に、

東日本が電力不足の状態となった為、送配電網が復旧後もかなりの節電が必要となりました。

 

震災時に筆者が住んでいた場所は、

被害は深刻では無かったのですが、被災地の一画でした。

 

地震後に数日電気がストップしてしまった地域でした。

こうしたこともあり、震災での電力問題では非常に不便を感じたのを覚えています。

 

震災関連での電力問題で、世間でよく出ていた意見は、

電力が豊富にある他地域から東日本で電力融通は出来ないのか?というものです。

 

しかし当時はこの実現が不可でした。

地域を超えて柔軟に電力の融通が可能な仕組みには、

日本の電力業界はなっていなかったのです。

 

これは再生可能エネルギー、いわゆるエコな電力を電力網に入れる点においても、

柔軟な対応ができないことが明らかになりました。

 

震災後、電力が足らない地域があるにも関わらず、

電力会社が再生可能エネルギー電力を多く

電力網に入れることを拒むということもしばしばありました。

 

電気の安定供給が出来なくなる、という理由でした。

これも、日本の既存の電力網の構造が柔軟でないことが明らかとなる出来事の一つでした。

 

こうした課題を解消する為、日本は「広域的運営推進機関」という、

いわば電力供給における司令塔となる組織を2015年4月に設置しました。

 

広域運営推進機関の業務内容は大きく下記の4つです。

・災害等によって電力の需給がひっ迫する際、

電源の焚き増しや電力融通を指示することで、需給調整を行う。

・全国大の電力供給の計画を取りまとめ。

送電網の増強やエリアを越えた全国大での系統運用等を進める。

・平常時において広域的な運用の調整を行う。

・新規電源の接続の受付や系統情報の公開に係る業務や、

発電と送配電の協調に係るルール整備を行う。

 

こうした業務によって、端的には、地域を超えた電力の融通、

再生可能エネルギーなど出力変動の

大きい電源の導入拡大等への対応、が可能となります。

 

小売の全面自由化

これは既にご存知の通り、2016年4月から開始される自由化のことです。

小売の「全面」自由化という言葉が指す通り、

実は電力の小売の自由化は長い期間をかけて実現されたものです。

 

既に大口の利用者に関しては、2000年から自由化が開始されています。

ここで言う大口とはオフィスビル・工場などが対象です。

私たち一般家庭の低圧契約とは違い、

特別高圧契約・高圧契約と呼ばれる契約を電力会社と結んでいます。

電力自由化

出典:電気を選ぶ.jp

そして、2016年4月からいよいよ私たち

一般家庭・コンビニ等の小口の利用者も含めた自由化がスタートし、

電力小売の全面自由化が開始されるのです。

 

その点で、前に述べた通り「電力小売全面自由化」という言い方がより適しているのです。

 

初めの特別高圧契約の電力自由化がスタートしてから、

約16年の歳月が経っており、日本の歴史上の一つの転換点になると思います。

連日各メディアで取り上げられている理由として、

その市場規模が関連します。

2016年4月から自由化される電力小売市場は約8.1兆円と試算されており、巨大な市場です。

 

この約8.1兆円という市場規模は、日本のコンビニエンスストア市場とほぼ同じです。

 

大口を含めると日本で電力自由化が既に開始していたという点は、

意外と知らない方も多いようです。

 

ですが大口が自由化されていた時点で、

実は私たち一般の利用者もメリットを受けている可能性もあるのです。

例えば、マンションでの電力契約。

マンション一室ごとに電力会社と契約すると、もちろん通常の低圧契約を結ぶことになります。

しかし電力コスト削減方法として、

マンション全室一括で電力契約を結ぶことにより、

電力会社と大口の契約を結ぶ方法があります。

 

大口のみが自由化されている現時点(2016年1月時点)の日本では、

小口の電力価格 > 大口の電力価格 という状態にあります。

なので、マンション全室一括で大口契約を結ぶと電力料金がお得になるということです。

この方法を採用しているマンションは少なくありません。

マンション入居者へのメリットとして、

宣伝に活用されている例をご覧になった方もいるのではないでしょうか。

 

法的分離による送配電部門の中立性の一層の確保

電力市場における活発な競争を実現する上では、

送配電のネットワーク部門を中立化し、

誰でも自由かつ公平・平等に送配電ネットワークを利用できるようにすることが必須です。

 

既に電力自由化が導入された主要な先進国においても、

全面自由化の際には通常は発送電分離をしているのが通例であり、

小売全面自由化と発送電分離を一体で進めることが非常に重要となります。

 

発送電分離にはいくつかのタイプがありますが、

日本では法的分離と呼ばれるタイプを用いる予定です。

 

法的分離とは、送電会社を別会社化するが、資本関係を維持する形態です。

具体的には、電力会社で持株会社を組織し、

持株会社の傘下に発電・小売事業者と送電事業者を置くタイプとなります。

2020年4月から電力業界において法的分離が完全実施されます。

 

法的分離イメージ

法的分離イメージ

出典: 関西電力

3.電力自由化によってどんなプランが生まれるだろうか?

各企業の特色を活かしたユニークな料金プランがたくさん

電力自由化によって、各企業はこれまでの事業内容も活かしつつ、

電力の新プランをユニークに提供することが予想されます。

予想される料金プランにについて、順にご説明させて頂きます。

 

セット割引プラン

016年1月から新電力プランの契約予約が開始されており、

現在既に電力小売参入企業がこぞって新料金プランを打ち出しています。

各企業が大々的に宣伝をされているので、

読者でもそうした宣伝をメディアでご覧になったことがある方も多いかと思います。

 

そうしたプランの中で一番多いパターンが、このセット割引プランかと思います。

ガス、水道料金、通信サービス、ケーブルテレビ、ガソリン・灯油、

サービスポイント等とのセット販売が予想されています。

 

現在(2016年1月時点)で既に報告されているサービスでは、

東京ガスが電力+ガス、SoftBankが電力+通信サービス、

東京電力が電力+サービスポイント(Tポイント、Ponta)のプランを発表していますね。

エコな電力を中心に提供するサービス

風力・太陽光・バイオマス(生物資源)などから生み出されるエネルギーから、

低い環境負荷で電力をつくることが可能です。

日本でも原子力発電所の事故もあり、

環境負荷については高い意識を持っている方がとても多いです。

 

電力の地産地消プラン

電力の地産地消とは、

近所で発電された電力が使用出来るプランです。

遠い場所で発電された電力を利用すると、

発電ロス、送配電網の利用料高、というデメリットがあります。

地産地消プランでは、このデメリット面が無いので

その分割安なプランを提供することが可能だと考えられています。

 

固定料金プランと変動料金プラン

電力料金は原料費の影響を受けて変動が起こりうるものです。

固定料金プランとはそうした料金変動に影響されず単価が固定されているプラン。

変動料金プランとは料金変動を単価に反映させるプランのことです。

 

固定料金の場合は、契約期間が定められる場合が多く、

途中で解約すると違約金が発生するのが一般的です。

固定料金プランと変動料金プランは、

既に自由化がスタートしているイギリスでも導入事例が多いプランです。

全く同じ仕組みではありませんが、携帯の料金プランでも、

固定プラン・変動プランがありますよね。同様のプランとイメージして頂いて宜しいかと思います。

 

ホワイトラベルエネルギーでの販売

こちらは厳密にはプランではなく、電力の販売方法になります。

]現時点(2016年1月時点)でホワイトラベルでの提供を発表した日本の電力会社は、

まだほとんどありませんが、海外で成功事例のある販売方法です。

今後日本でもほぼ確実活用される販売方法ですので、文量も多めにご紹介させて頂きます。

 

ホワイトラベルとは言い換えると自社ブランドのことです。

身近な事例では、セブンイレブンがホワイトラベルで成功していますね。

飲食物・生活用品で安く・品質の高い商品が多いので、

日頃から利用される方も多いのでは無いでしょうか。

 

そうしたホワイトラベルの商品は、もちろんセブンイレブンにて製造している商品もありますが、

他企業が製造している商品も多くあります。

 

しかし、私たち利用者からすると、製造元を意識することはありません。

セブンイレブンが提供する自社ブランド商品なので、

安く・品質が高いのだろうという信頼の元に購入をします。

電力でもこの販売方法は有効です。特に電力は質で大きく差が付く売りものでは無い為、

最終的に販売をする企業のブランド力は大きい力・影響力を持ちます。

例えば電力自由化後、あなたの住む地域からかなり遠い地域の名前が入ったA電力会社が参入した時、

ぜひA電力と契約を結ぼう!という思いは湧くでしょうか?

 

もちろん、A電力はどの地域でも電力が販売できるので、

行っていること自体に何ら問題はありませんが、想像しただけでも少し苦戦が考えられるかと思います。

では次のパターンはどうでしょう?あなたの住む地域では有名なBスーパーがあったとします。

ローカルなスーパーですが、あなたの地域での評判は抜群に良いBスーパーです。

 

Bスーパーが電力小売に参入しました。電力を契約すると、Bスーパーのポイントが毎月付くそうです。

どうでしょう?このように電力販売を行われた場合、

Bスーパーで契約してみようという気も起こるのではないでしょうか。

もうお分かりかと思いますが、A電力がこのBスーパーに電力提供のみを行い、

Bスーパーが実際に電力を販売する戦略がホワイトラベルです。

 

ホワイトラベルについてイギリスの事例をご紹介させて頂きます。

スコットランドで安価な電力を提供していた、SSE(Scottish and Southern Energy)という企業があります。

SSEは中流層へも顧客層を広げる為、

イングランドの高級スーパーM&Sと提携してホワイトラベルにて電力を販売しています。(出典:M&S)

 

イングランドにおいては、中流層のみをターゲットとして電力を販売する戦略を取っている為、

M&Sを介した電力販売しか行わない、という徹底ぶりです。

こうした戦略により、SSEの顧客の解約率は約8%です。

これは、イギリスの電力会社の平均解約率20%を大きく下回る結果となっています。

 

まだ日本では馴染みの薄いホワイトラベルでの電力販売ですが、

既に海外での成功事例があります。

あなたの街に電力会社が進出する際、

活用する会社が今後出てくるのではないでしょうか。今後要注目のサービス形態です。

 

4.電力自由化で電気料金は安くなるのか?

電力自由化によって電気料金が本当に安くなるのか?

読者の方の多くが気になっている点ではないでしょうか。

博報堂が行った電力自由化の調査では、電力自由化時における電力会社選択の重要点として、

「料金の安さが」が断トツで1位となっています。

(本アンケートは複数回答可能)

電力自由化で電気料金は安くなるのか

それだけに重要視する料金ですが、

電力料金の今後を予測する為には先ず現状をしっかりと知る必要があります。

順を追って確認しましょう。

 

現在の日本の電力料金の計算方法は?

そもそも現時点の日本の電力料金の計算方法はどうなっているのでしょうか?

現在の日本では、電力料金の算定について、

総括原価方式が採用されています。

 

総括原価方式とは、

発電・送電・電力販売に関わるすべての費用を「総括原価」としてコストに反映させ、

さらにその上に一定の報酬率を上乗せした金額が、

電気の販売収入に等しくなるように電気料金を決定する方式です。

現在の日本の電力料金の計算方法は

出典: 東京電力

この総括原価方式については、

電力会社の怠慢の原因として引き合いに出されることも多く、

特に2011年の大きな原発事故があった後には、

各メディアで引き合いに出される頻度がかなり多くなっていたので、

読者の方でもご存じの方も多いかと思います。

 

もちろん総括原価方式にもメリットがあります。

総括原価を用いることにより、国に必要不可欠な電力の安定供給が可能になる面もあります。

総括原価方式は電力の他にも、ガス・水道にも用いられております。

 

しかしこの総括原価という仕組みは、

日本が高い電力料金だったままである要因の1つであることは確実です。

この総括原価方式ですが、

2016年4月の小売全面自由化後の数年間は既存電力会社(東京電力、関西電力など)では適用が維持され、

その後に廃止となる予定です。

自由化後に電力料金は安くなるのか?

既存電力会社(東京電力、関西電力など)について、

前段では、現行の総括原価方式は電気料金を高いままにしている要因の一つである点、

数年後にこの方式は廃止される点を、説明しました。

総括原価方式の廃止は、電力料金の引き下げの為のトリガーになると考えられます。

しかし総括原価方式の廃止前から、つまり2016年4月から電力自由化は開始されるので、

既存電力会社ももちろん料金面で可能な限り競争力を高めないといけません。

既に東京電力が発表している料金プランでは、

ポイント付与も含めると1-5%分の料金メリットを受けられることが明らかとなっています。

 

まだ新規参入する会社の料金プラン情報は少ない状況ではあります。

しかし、総括原価方式が適用された既存電力会社がこの状況なので、

新規参入会社は同等かそれ以上に安い料金プランを提示するのはほぼ確実であると考えられます。

記事の冒頭で述べましたが、

消費者が電力会社決定の際に重要視するのは断トツで「料金の安さ」なのですから。

海外事例では自由化後の電力料金はどう変化しているか?

海外では既に自由化した国が多いですが、

各国の電力料金はどのように推移しているのでしょうか?

これから自由化が始まる日本からすると、とても良い参考事例となります。

実は、ほとんどの国で電力料金が上昇する傾向にあります。

これを知って驚かれる方も多いのではないでしょうか。

但し、料金が上昇するに至った背景・原因は各国で様々なので、

しっかりと理解をしましょう。

ドイツ:再生可能エネルギー費用負担が大きい

再生可能エネルギー費用負担が大きい

出典:ドイツ連邦統計局

 

上図の通り、ドイツでは電力自由化が開始された 1998年以降、

2000年まで電気料金がどの需要

家種別でも低下していますが、それ以降は一貫して上昇傾向にあることが分かります。

2000 年以降の電気料金上昇は特に、

再生可能エネルギー費用負担分が、

利用者の電気料金に年々追加されている点が大きな原因です。

 

イギリス:燃料費高騰の影響を強く受ける

燃料費高騰の影響を強く受ける

出典: エネルギー・気候変動省

2003年以降の世界的なエネルギー価格の高騰や国産ガスの生産量の減少等を背景に電力が急騰し、

2014年の電気およびガス料金は2005年比でなんと約2.2倍に上昇しています。

また、自由化の進展とともに、

発電会社が燃料のスポット調達の割合を増加させていることも電気料金の上昇に拍車をかけています。

その結果、近年、英国は欧州諸国の中で最も電気料金が高い国の一つとなっています。

 

今後日本はどうなるか?

海外事例を参考にした上で、あくまでも予想となりますが、

日本でも結果的に電力料金が上昇していく可能性は十分に高いと考えられます。

上記でご紹介した、ドイツの再生可能エネルギー負担金の問題、

イギリスの燃料費が上がった問題、などは日本も確実に今後直面が予想される状況だからです。

 

その結果として、電力会社各国が提示する料金プランのメリットを打ち消してしまう程に、

電気料金のベース額自体が値上がりする状況は起こりうると考えられます。

しかしこれは自由化が無意味だといっている訳ではありません。

やはり競争原理が電力事業内で働くようになる点は非常に大きな転換であります。

上記で述べた、電力料金が上昇しうる原因は電力自由化とは関係のない所で生じています。

電力自由化するお陰で、電力料金が上昇する勢いが緩和されるという意味では、

私たち利用者に十分メリットがあるといえます。

 

5.電力会社は結局どう選べば良い?選択時のポイントをご紹介します!

電力自由化後は、各電力会社が様々な料金プランを打ち出します。

果たして、現在のままの電力会社で良いのか?電力会社を変えるべきなのか?

変えるとしたらどの電力会社に変えるとお得なのか?気になる読者も多いかと思います。

 

みずほ情報総研や博報堂が既に実施した調査では、

70~80%の人が、「料金が安くなれば」という条件つきで乗換を希望しているそうです。

70〜80%という率からしても、国民の高い関心が伺えます。

あなたの家庭において、賢く・適切な電力会社を選択する為に、

下記ポイントを押さえることが重要です。

 

現在の電力使用状況を把握する

ごくごく基本的なことですが、

正しく使用状況を分かっていない方も多いのでは無いでしょうか?

新規の会社を含め、電力会社各社が様々なプランを打ち出していますが、

そもそも電力使用状況が正しく把握出来ていないと適切な選択が出来ないのは当たり前といえます。

電力をどのように使用しているかは、各家庭に電力毎月届く、

ご使用量のお知らせで確認することが出来ます。

 

この使用量の確認については、

数年前から電力会社各社で既にサービスが出されています。

例えば筆者は数年前から、東京電力が提供する「でんき家計簿」というサービスを利用しています。

併せてこのサービスについてご紹介させて頂きます。

 

東京電力の提供サービス「でんき家計簿」

東京電力の提供サービス「でんき家計簿」

出典: 東京電力

でんき家計簿では、大きく以下の6つの機能があります。

・電気使用量と料金がひと目でわかる

過去2年分が見やすいグラフに。比較も簡単

月々のご請求金額をメールでお知らせ

・料金シミュレーションができる

 

電力自由化後に新たに加わる料金プランを試算

インターネットから簡単にお申し込み可能

・近隣の住まいやよく似た世帯と使用量が比べられる

 

世帯人数、住宅タイプなど、よく似たご家庭と電気の使用量を比較

人気の省エネアドバイスや、実践している人の数がわかる

・家電登録で保証期限やリコール情報を確認できる

ご自宅の家電を登録すれば、保証期限やリコール情報をお知らせ

スマートフォンでも家電情報を確認できるので、外出先での、家電の買い替え時にも便利

・わが家にあった節約テクニックがわかる

・各種手続きができる

 

これらの機能を何と無料で利用することが可能です!

筆者は主には自身の電力使用量(過去分を含め)の確認に使用しています。

もちろん近所の方との比較情報も、とても参考になる情報です。

 

比較サイトを有効活用する

電力会社を選択する際のポイントに戻ります。

前に伝えた、現在の電力使用状況が正しく把握出来ている方は、

後は各自でサービス・プランを確認して決定が出来るかと思います。

 

でも、もっと一目瞭然の方法はないのか?そうした方のニーズに応えられるよう、

充実した電力会社の比較サービスが現在は多く提供されています。

この電力会社比較サイトを運営する企業数は日々多くなっております。

電力会社比較サイトの中から、いくつかご紹介をさせて頂きます。

 

エネチェンジ

エネチェンジ

出典: エネチェンジ

英国ケンブリッジ大学の電力ビッグデータ研究を基にして、

2014年8月に開始したサービスです。

 

日本の電力自由化2016年4月からですから、

かなり早いタイミングからサービス開始をしていますね。

 

電力自由化後のプランを発表している、

電力会社を含む22社の合計120プランを一括で比較することが可能です!

さらに、ガス、携帯電話、ブロードバンド、

各種ポイントなどとのセット割引を含めた「実質節約額」算出に対応しています。

 

価格.com

価格.com

出典: 価格.com

 

言わずと知れた価格.comです。日頃、家電製品などを買う際にもお世話になりますね。

電力自由化に備え、電力料金プランの比較サービスも開始しました。

2016年1月からサービス開始したので、比較的新しいサービスといえます。

現在の電気の使用状況や生活スタイルなど、

簡単な質問に答えるだけでプランを手軽に比較検索することが出来ます。

 

セレクトラ

セレクトラ

欧州で既に電力料金比較サイトを展開する企業です。

2016年1月から、日本でもサービス展開を行っています。

ヨーロッパで培ったノウハウと経験をもとの

電気料金の比較が手軽にできるサービスを開始するということです。

 

環境負荷の視点から電力会社を決定する

現在は環境負荷の視点から電力会社を決定するという意見が、国民の中に多くあります。

環境負荷の視点ですと、自然エネルギーで発電した電力を販売する会社と契約、

エネルギーの地産地消の為に地元で発電された電力を

販売する会社と契約、などの方法があります。

 

現在はまだ、安い料金を全面に打出したサービス・プランを提案する企業が多く、

環境負荷にフォーカスしたサービス・プランは

まだほとんど電力会社から発表されていないな、というのが筆者の印象です。

もちろん原発事故を発端に、国民の環境負荷への意識はますます高まっていますので、

魅力的なサービス・プランが早く発表されることを望みます。